併合11級の後遺障害について,724万円を増額させ訴訟上の和解

傷害 左橈骨遠位端骨折,右肩腱板損傷,
右上腕骨大結節部剥離骨折,左膝前十字靭帯骨折等
等級 併合11級
増額 724万円

依頼者A(46才の女性,主婦)は,バイクを運転して直進中,右折してきたB運転の車両にはねられ,左橈骨遠位端骨折,右肩腱板損傷,右上腕骨大結節部剥離骨折,左膝前十字靭帯骨折等の傷害を負った。

 

BはC損害保険会社に加入していたが,C損保はAの後遺障害につき事前認定をしたところ,静岡自賠責損害調査事務所によって,第12級8号(長管骨に変形を残すもの),第12級7号(1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの),併合11級と認定された。

 

C損保は,Aの損害につき,既払金175万円を除き,737万円と計算し,Aに提示した。

 

Cの提示は,後遺障害11級の損害として,Aの過失割合を30パーセントとし,680万円という低額の提示をしていた。

 

Aはこの損害賠償額の提示が妥当であるか否か,当事務所に相談した。

 

当事務所は,まず,自賠責会社に被害者請求をし,Aの膝の症状については,動揺関節に近いものがあると判断し,第10級11号(1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの)ではないかとの意見書を提出した。

 

しかし,静岡自賠責損害調査事務所は,事前認定時における認定を維持したので,Aは併合第11級の自賠責保険331万円を受領し,静岡地方裁判所にBを相手取って損害賠償請求の訴を提起した。

 

Aは,D病院の主治医からAの左膝の状態の意見書を入手したが,裁判官は併合第11級が妥当として,A,B双方に既払金500万円余を除き,BがAに対し,1130万円を支払えとの和解案を提示した。

 

Aは当初のC損保の提示額よりも724万円が増額されたので,和解案を受諾することにした。

B(C損保)も和解案を受諾し,訴訟上の和解が成立した。

Aは当事務所に相談しなければ,C損保の提示に応じてしまったと述べ,大変喜んでくれた事例である。

 

Aは弁護士費用特約付保険に加入しておらず,画像鑑定等ができず,等級を上位にできなかったことが残念であった。

(2016年10月26日解決)

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