原付バイク事故で左肋骨を負傷し,後遺障害非該当が自賠責第14級9号を認めてもらい,訴訟上の和解(2021年11月25日解決)

依頼者A(55才の男性,会社員)は,原付バイクを運転し,左方に加害者B運転の車両が一時停止したが,B車は交差点に進入しないと考え,交差点に進入した。

 そうしたところ,B車が交差点に発進してきたため,Aのバイクの前部がB車の右前方側面に衝突し,Aは路上に転倒し,右肋骨多発骨折等の傷害を負ったものである。

 Aは,C病院,D整形外科で治療を受けたが,症状が固定した。

 しかし,左肋軟骨の突出がわずかにあり,この部分にチクチクした痛みが残った。

 Aは,当事務所に相談し,自賠責会社を通じ,静岡自賠責損害調査事務所にAの後遺障害について被害者請求をしたが,後遺障害非該当となった。

 当事務所は,Aの左肋骨部のXP,CTの画像を専門医に読影してもらい,左第6,7,8肋骨の癒合が不十分で痛みがあるとの意見を得た。

 当事務所は,この意見をもとに異議の申立てをしたが,再度,後遺障害非該当となった。

 やむなくAは,Bを相手どって静岡地方裁判所に損害賠償の訴を提起し,Aには第14級9号(局部に神経症状を残すもの)の後遺障害があると主張した。

 Bの加入している自動車任意保険E損保は非該当を主張したが,裁判所は第14級9号を認め,それに沿う和解案をA,B双方に提示した。

 この和解案は,Aの過失割合を30%として,既払金55万円を除き,BがAに対し215万円を支払えというものであった。

 A,B双方ともこの和解案を受諾し,訴訟上の和解が成立した。

 最近,裁判所は画像読影の専門医師の意見書を提出してもなかなか認めず,静岡自賠責損害調査事務所の結果を尊重する傾向があるが,むち打ち症はともかくとして,骨折等はまだまだ裁判所に理解していただける要素があるものと思った次第である。

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