14級の後遺障害(頸椎捻挫)が12級となり800万円を取得

(2012年11月26日解決)

依頼者(48歳の男性)は自動車運転中、赤信号で停車していたところ、後続の普通乗用自動車に追突され、むち打ち症で自賠責静岡調査事務所から14級9号(局部に神経症状を残すもの)に認定された。依頼者はこの認定を不服として、後遺障害等級は12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)に該当するとして、静岡地方裁判所掛川支部に損害賠償請求の訴を提起した。保険会社は子会社のTメディカルサービス株式会社の勤務医の意見書を提出して、14級9号であると主張したが、裁判所の選任した鑑定医は12級13号である旨の鑑定書を提出した。

裁判所からは、依頼者の頸椎に経年性の変性があったとして、損害の25パーセントを素因減額し、既払金の170万円を控除した850万円の和解案の提示があった。保険会社は、570万円余の和解額を提示し、裁判所の和解案に難色を示したが、依頼者の方で譲歩し800万円で訴訟上の和解が成立した。

むち打ち症のような事案では鑑定は有力な武器となり、鑑定人の意見が裁判官に対し、大きな説得力を有するものである。鑑定人にいい鑑定意見を作成してもらうためには、少なくとも主治医が被害者の患部のMRIを撮影しておくことが必要となる。本件でも、主治医が丁寧に画像撮影をし、カルテの記載も十分になされており、これらが鑑定のための基礎事実となり12級の鑑定意見になったものである。14級であれば、せいぜい300万円程度の損害賠償額にしかならないものであるので、主治医の診察がいかに重要かがよくわかる事案である。

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